住宅を買って10年。
そろそろ「外壁塗装しないとダメかな…」と考える時期に差しかかる方も多いかと思います。
実際、わが家の周りの同じ時期に建った分譲住宅(全15棟)でも、半数近くがこの10年間で外壁や屋根の塗り替えをしています。
特に売主による10年目の点検で指摘され、ここ数ヶ月で5軒ほどが外壁や屋根の塗り替えを実施していました。
足場を組んで、塗装業者が入り、ピカピカになったお宅は素敵です。
そんな中、わが家は──あえて、塗り替えをしないと決めました。
立地条件が“劣化の遅さ”に繋がった
わが家は北道路に面していて、両隣や背後もすべて住宅に囲まれた立地。
日当たりや風通しでは決して褒められる環境ではありません。
その分、分譲地の中でも一番価格が安い売れ残り物件でした。
でも、それが功を奏したんです。
外壁の劣化が、明らかに他の家よりも遅いんです。
先日売主による10年点検でも、もちろん10年相応の劣化はあるものの、明らかに他の物件と比べると劣化の進行具合が遅いとのこと。
南向きの家に比べ、直射日光も強風も受けづらく、結果として外壁の色褪せやヒビもほとんど気にならないレベルで済んでいます。
子どものための家。見た目より中身が大事だった
もうひとつ。
わが家が塗装をしないと決めた理由は、「この家は“子育てのため”に買った」という原点に立ち返ったからです。
子どもが走り回る、壁にお絵かきされる、ドアを思いっきり開けてぶつけられる。
そんなことが日常です。
でも、それでいいんです。
子どもたちが元気に過ごしてくれていることの方がよっぽど価値がある。
家はピカピカに保つためのものじゃなく、暮らすための“器”だと思っています。
100万円の塗装費より、“暮らし”にお金をかけたい
外壁塗装は、内容によりますが外壁・屋根の塗装でだいたい100万円前後のコストがかかります。
それだけの費用をかけて、見た目をキレイに整えることを否定する気はありません。
でも、私たち家族の価値観としては、そのお金をもっと“今の暮らし”や“子どもたちの経験”に使いたいという思いの方が強かった。
旅行や学習、日々の楽しみに回したい。
それが、わが家なりの選択でした。
不動産エージェントとしての現場目線
私は不動産エージェントとして8年活動しています。
これまで何件もの住宅売買に関わってきましたが──
築20年、30年を超える中古住宅でも「外壁を塗ってなかったから住めなくなった」という家、見たことがありません。
もちろん劣化はあります。
でも、それで家に住めなくなることはないし、リフォームや修繕は必要になったタイミングで対応すればいい。
将来的には売却して、夫婦二人で暮らしやすいマンションにでも移る予定です。
だからこそ、今この家に“過剰にお金をかけない”という判断をしました。
また、戸建て住宅の場合、家は年数が経てば価値がなくなって行きますが、最終的に土地は残り、残った土地は売ればお金になります。
最後に:家の持ち方は“人それぞれ”でいい
外壁塗装をするかしないか。
どちらが正解かなんて、誰にも決められません。
ただ、わが家の場合は、「子ども中心の今を大切にしたい」「家にお金をかけすぎない」という価値観がベースにありました。
家を買った後、どう付き合っていくか。
そのスタンスもまた、“自分らしい選択”であることが、後悔しない暮らしにつながると感じています。
あなたの家の“正解”も、他人の価値観じゃなく、“あなたの暮らし”から決めていいんだと思いますよ。
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